栗林賢次建築研究所 慰安旅行2日目

2017.12.19

こんにちは。

所員の辻林です。

建築ツアーと題しまして、12月13日~16日の四日間に行ってきた慰安旅行。

今回は2日目、14日の様子を紹介させていただきます。

2日目のスケジュールは、栗林建築研究所で過去に設計した飯能の家の10年目点検に行き、

新国立美術館で安藤忠雄展―挑戦―を見に行き、建築倉庫を拝見、

広瀬鎌二氏設計の住宅を改修したしゃぶしゃぶ屋でご飯を食べ、

谷尻誠氏設計のBOOK AND BED TOKYOに宿泊という内容たっぷりの一日です。

この日は朝より、中島社長に貴重な話をいくつもしていただきました。

実際夢をつかみ、自分自身のやりたい事を実現するために行う​努力の方向性、守るべきこと、ご縁の大切さ等を改めて考えさせられ、

​自分自身の甘さに嘆息をもらさざるおえませんでした。

そんなこんなで始まった14日ですが、この日は一日を通して打ちのめされることになるのです・・・

TOKYO STYLEを出発して一番初めに向かったのが、

栗林賢次建築研究所で過去に設計を行った飯能の家。

10年目点検と、過去作品の見学を兼ねて行いました。

いざ点検ということで、各部を見て回ったのですが、

建物を覆うチタンは不具合も再塗装もいらない状態であり、流石の耐久性を誇っていました。

また、内部も漆喰の補修等の生活の上での汚れ等はありましたが、

大切に住まわれており、大きく汚れている所はなく、10年経ったとは思えないくらい綺麗でした。

とはいえ10年経てばある程度メンテナンスが必要な箇所は出てくるものです。

ただ、深刻な不具合や劣化はなく、軽微なものばかりでしたので、

設計と施工精度の高さに感無量です。

また、点検の際、建物をじっくりと観察するのですが、

初めて見る飯能の家は、随所に拘ったディテールがちりばめられており、

圧巻の一言でした。

「あんなことまで!」「なんと!ここまでするか!」という箇所がいくつもあり、

​ここまでとことん追求することが設計なんだと、みんな打ちのめされた気持ちになりました。

ちなみに、NOTEの選択欄でカーソルを合わせた時に出てくる写真が、

佐野さん打ちのめされたの図です(笑)

個人的にはもう一つ打ちのめされたことがー

10年点検の作業中、上着がいらないくらい家の中はポカポカと暖かかったので、

暖房を点けてくれているのだろうと考えていたのですが、

暖房は点けていなかったとのこと・・・

冬のこの時期に暖房なしでこれだけ暖かいとは・・・

環境に則した設計を行うことで、こうも温熱環境が変わるものなのかと​、驚きが隠せませんでした。

色々と設計に対する考え方が変わった10年点検となりました。

次に訪れたのが新国立美術館の安藤忠雄展―挑戦―

平日に訪れたのにも関わらず、平日とは思えない混みようでした。

安藤さん人気がうかがえます。

安藤忠雄展―挑戦―では「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」

という6つのテーマに分けて、安藤さんの半生や軌跡を紹介する形となっていました。

「建築というのは、体験しなければいけない」というコンセプトのもと様々な展示を行っており、

まさに圧巻の一言につきます。

 

コンセプトを体現している目玉展示が「1/1 光の教会」

1/1とはいえ、増築申請を出している立派な建築物です。

鉄骨造であることや、本物と違う箇所が多いことで色々な意見が散見していますが、

ノイズの豊田氏や日建の山梨氏が、ニセと本物のあり方についてコラムを書くなど、

独特の発展をしています。

くそまじめでありながら面白おかしい対話が生まれ、議論が活性化していく様は、

なにか安藤さんらしいなと思います。

本当に奥が深い展覧会であったため、栗林賢次建築研究所の全員が、

それぞれに思う事があったようです。

僕自身は展示の最初に飾ってあった、旅行の時に書かれた絵が一番心に残っています。

空間の本質をとらえようとせんばかりにかかれた絵は、

まさに本質に挑戦している姿であり、原点であるように感じました。

安藤忠雄展―挑戦―を終了時間まで見入ったあとに向かったのは、

『ミュージアム』×『保存』というコンセプトで話題を集めた建築倉庫。

​綺麗な模型から、楽し気な模型、コンセプチュアルな模型等、

様々な種類の模型が並んでいました。

模型の表現方法はその人らしさというか、建築家の像と一致するのが面白いですね。

o+hのかわいらしく、未完成の余白の残っている手作り感ある模型はo+hだなと思うし、

永山祐子氏のシンプルでコンセプチュアルな模型も、永山祐子氏だという感じになります。

ただ、今回青木淳氏だけその感じが当てはまりませんでした。

作家性がなく、プロジェクトごとに0から新しい挑戦をし続けているのかもしれませんね。

青木淳氏の建築のとらえどころのあるようでない、独特な感じもそういった所からきているのかも。

次に訪れたのが僕がひそかにこの旅で楽しみにしていた

広瀬鎌二氏設計の上小沢邸を回収したしゃぶしゃぶ屋さん。

「最小限住宅」で有名な増沢氏と同世代の広瀬氏は新居千秋氏のお師匠さんでもあります。

上小沢邸は最小限の骨格に形成された住宅で、その時代ごとにインフィルを更新しながら住宅として住まわれ続けていたのですが、

5~6年ほど前にしゃぶしゃぶ屋さんとして生まれ変わったのを知り、ずっと行きたかったのです!

1959年に設計されてから60年近く経つのにも関わらず、

また、用途が住宅でなくなったのにも関わらず色あせるどころか、そこにあり続ける強度は他に類をみないのではないでしょうか。

住宅として使われていた時に一度来てみたかったですが、

この空間で食べるしゃぶしゃぶは本当においしかったです​。

そして、この日の最後を飾るのが、谷尻誠氏設計のBOOK AND BED TOKYO。

泊まれる本屋がコンセプトのホステル。

谷尻氏いわく、観光地にある顔ハメ看板はなんやかんやで写真を撮りたくなるもの、

そこから発想を経て、本棚にベッドを入れることで、写真を撮りたくなる絵をつくる。

そうする事でインスタグラムでの投稿が頻繁におき、広告効果を狙ったとのこと。

様々な情報に精通している谷尻氏らしい戦略です。

その他にも、BOOK AND BEED TOKYOは「ちょと読んでみたいかも」と思える本のチョイスが素晴らしい。

普段は買わないけど、確かにこれどうなってんだろう?という興味をそそる本がたくさんありました。

ちなみに僕は100年前の写真で見る世界の民族衣装という本を読んでしまいました。、

辻林政憲

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