栗林 賢次 / Kenji Kuribayashi

一級建築士 国土交通大臣登録 第224494
一級建築士事務所 大阪府知事登録 第(ヘ)14665号
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栗林賢次建築研究所 慰安旅行3日目
2017.12.21
こんにちは。
所員の辻林です。
建築ツアーと題しまして、12月13日~16日の四日間に行ってきた慰安旅行。
今回は3日目、15日の様子を紹介させていただきます。
3日目のスケジュールは、ホキ美術館、木材会館という日建設計の建築、
妹島和世氏設計のすみだ北斎美術館、丹下健三氏設計の東京カテドラル聖マリア大聖堂をまわり、
村野藤吾氏設計の三養荘に宿泊するという流れです。
朝8時にBOOK AND BED TOKYOを出発し、
ホキ美術館に向かいました。
ホキ美術館は、日本で初の写実絵画専門の美術館です。
昭和の森に隣接した敷地という自然の一部となれる場所を選び、
自然光を展示空間へと導き入れることで森の中を散策しながら絵画を鑑賞しているような状態を作りました。
(ホキ美術館HPより抜粋)




キャンチレバー部の写真が有名なため、大きい建築かなと思っていたのですが、
実際は周辺の住宅と合わせるような高さ設定をおこなっているようです。
キャンチ部は1階のRC部より浮いており、スリットから反対側の緑がみえること、
背景の植栽を意識したであろうコンクリートの目地割を行うことで、軽やかに見せていることなど、
突飛な形状ながらも、周辺の環境に配慮している様子が伺え、計画の細かさに感動しました。
内部の展示空間に関しても、コンクリートをグラデーションで塗装することで、
光りの表現?を行っていたり(それだけでなく、コンクリートと別素材の納まりも良くしていた)、
細かなデザインが空間を良い空間に仕上げていました。
残念ながら自然光が入る展示空間は、カーテンで仕切られていたため、体験する事はできませんでしたが。
ちなみに、写実絵画を初めて鑑賞したのですが、とても興味をひかれました。
写真や印刷物のRGBやCMYKでは表現できない世界感が広がっており、
像をとらえるというよりは、本質的な存在をとらえようとする姿に感動しました。
サルトル著の嘔吐の主人公ロカンタンが、存在を追い求める様を思い出し、
とても哲学的な、本質的なものなのではないかと感じました。
特に塩谷亮氏の月洸には息をのみました。
竹林の絵なのですが、そこに存在する恐怖や不思議さ、息づかい等が伝わってくるようで、
果たして本質的な存在とは?偽物と本物とは?等、様々な考えが浮かびました。
とても良い経験をしました。
そして、次に向かったのも同じ日建設計が設計した木材会館です。



