栗林 賢次 / Kenji Kuribayashi
一級建築士 国土交通大臣登録 第224494
一級建築士事務所 大阪府知事登録 第(ヘ)14665号
社団法人日本建築学会会員
社団法人日本建築家協会会員
社団法人大阪府建築士会会員
体のバランスと健康
2016.7.16
事務所では、毎年冬季には、スタッフ全員でハーフマラソンや駅伝にチャレンジしています。
そのため、僕の場合、若いスタッフに負けないようにと思い、
毎日ではないですが、夏の季節もジョギングをしています。
夏は大量の汗をかくのでほとんど夜走ります。
朝もできるだけ散歩がてらに歩いています。
普段のデスクワーによる運動不足解消やアンチエイジングの意味もありますが、
最近では、それだけではだめだということが分かってきました。
というのも、先日、ぎっくり腰をやってしまいました。
普段、走っているのになぜ!!と思いました。
知り合いから紹介して頂いた、整体師さんにお世話になり、
なんと不思議なことにほぼ1回で痛みがなくなりました。
先生曰く、「体がゆがんでいるのでそれを直しただけ」とのこと。
念のために後日3回ほど通い、ほぼ治りました。
「体がゆがんでいる」というのは、筋肉がアンバランスな状態をいうそうで、
体が動くことで刻々と変化する体にかかる力をうまく地面まで伝えられず、
一部の筋肉にだけ負担をかけているために、
いつも張った状態が続いたり、関節につながった筋肉と筋肉のアンバランスな引っ張り合いにより体がゆがむとのこと。
これが筋肉痛や関節痛の主な原因とのことでした。
猫背の人はほぼ100%腰痛持ちになるとのこと。
胸を張って、背骨に負担をかけない姿勢をしなさいというアドバイスを頂きました。
これって、人間の体も建築と同じだなと思いました。
建物は普通に建っているときはその建物の垂直荷重(自重)に耐え、
建ち続けるために絶えず水平力にも抵抗しバランスをとっています。
そして地震や風による大きな水平力を受けた際にその力を、
建物全体になるべく分散して受け止め、それを大地に伝えます。
つまり、一部の部材に力が集中し、その材の耐えうる限界の力を超え破断しないよう、
そして建物が倒壊しないよう設計します。
一方で、人間の体は二十歳前後を目安に体力・筋力のピークを迎え、
その後徐々に下降線をたどると言われています。
先生曰く、いつも使っている筋肉と普段あまり使わない筋肉があると、
使わない筋肉が小さくなって、筋肉の力のバランスが崩れる、これが関節痛の原因の一つとのことです。
ジョギングをしていても、筋肉全体を使っているわけではなし、
しかもいつもおなじフォームで走ると、
いつも使う筋肉と使わない筋肉が生じ、筋肉のバランスが崩れることになります。
でも、自分では使っていない筋肉がどこなのかわかりませんよね。
ところが、先日ご縁あってストレッチ系のマッサージを試しに体験しました。
ストレッチ系のマッサージは、普段使っていない筋肉を使えるようにして、
骨にかかる筋肉の力を整えて、関節の可動範囲を広げ、体の動きをよくすること。
すなわち、体を柔らかくするとのことでした。
整体師の先生との大きな違いは、
ストレッチ系のマッサージのほうが断然「痛い」でした。
僕の場合、例えば足の筋肉は、普段のジョギングにより、外側の筋肉がよく使われていて、
太ももや脛の内側はあまり使われておらず、バランスが崩れているとのこと。
ですから、足の裏面が地面に平行ではなく、靴底の外側がすり減るような歩き方になっているとのことでした。
その通りです。
自分でも多少蟹股かなと思っていましたが、足の筋肉の使い方にあったわけです。
というわけで、ストレッチ系のマッサージでは使っていない筋肉が固くなっていたようで、それはそれは痛い思いをしました。
年とともに体調を管理することはますます難しくなるようですが、少しずつ長~く続けられたらと思っています。
栗林賢次