木立の中の燈籠

Function

Location

Floor Area

Structure​​

公衆トイレ

大阪府豊中市

14.91m²

平屋建 / 木造+CB自立壁

お寺の境内から墓苑へ続く木立の中に立つ公衆トイレ施設です。クライアントは、1998年に竣工した「佛眼寺鐘楼堂」と同じ宗教法人です。「鐘楼堂」以降、お寺の大小の普請に携わっています。墓参道入口付近にある、本堂横に併設されている昔ながらの便所(いわゆる「ボットン」便所)は、女性の墓参者に評判が悪く、また危ないという要請にこたえて、墓参道の途中に新しいトイレを新設しました。墓参道は、本堂から墓苑へ続く少しきつめの斜路で、木立に覆われ、昼間でも少し暗くひんやりとしています。お盆には送り火で訪れる墓参者の為に明かりが灯されています。クライアントからは、使用年限を10年程度とし、低コストと共に短期工事であること、男女別々のブースを確保すること、落ち葉対策などが条件として示されました。設計側としては、省エネ・省メンテナンスと共に、木々の伐採は最低限に限ることなど、「環境への配慮」と共に、「木立の中の燈籠」をキーワードに墓参者に安心とやすらぎをもたらすレスト(休憩)スペースを目指しました。構造は鉄筋コンクリート造のべた基礎による木造です。基礎上に自立するコンクリートブロック(CB)で男女のブースを間仕切って、設備機器を配置しています。それをCBとは構造的に繋がらない木軸による内外ポリカーボネ―ト仕上げのダブルスキンで覆うという単純な構成で、低コストと短期工事を実現しています。間仕切りのCBの天端には、長寿命(2万時間)のスリムライン蛍光灯が内蔵され、天井を照射する間接照明となっています。乳白色で光を透過するダブルスキンのポリカーボネ―トによって、日中は自然光を室内照度として活用でき、柔らかい光で室内を満たします。逆に、夕刻や天候の悪い日中など、室内が暗くなると、照度・人感センサーにより、スリムライン蛍光灯が点灯し、室内の照度を確保します。天井照射の間接照明とポリカーボネ―トのダブルスキンによって、外壁側への人影の写り込みをなくすと共に、建物自体が「燈籠」となって墓参道をほのかに照らします。屋根形状は、屋根に積もった落ち葉を熊手で落とせる高さ設定と、西側の側溝に落として処理できる片流れであり、建物の立ち姿を決定しています。落ち葉を集めやすいよう西側の側溝は広めに設定しています。雨水に対しては落ち葉を考慮して樋は設けず、西側側溝で受けています。

栗林賢次建築研究所 一級建築士事務所

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